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昭和晩年秋、海辺の町、唐津市呼子。家族の暮らしを守るために、心ならずも殺人を犯して逃亡した父・修治。 9歳の息子・ツヨシは、4年たった今でも、大好きな父の帰りを待ち続けている。その切ない心を優しく包みながら、母・芳枝は、気丈に母子の暮らしを支えていた。父恋しさのあまり、ツヨシは、交番前の掲示板に手を伸ばし、写真の父にそっと触れる‥。それは、毎年この時期に掲出される指名手配犯の写真だった。その姿は新聞記者・岡本に目撃され、「父ちゃん、今年もまた会えたね」という“感動の記事”になる。それは、事件の心ない噂を蒸し返すと同時に、意外な人々による暖かな反応も呼び起こす。果たして、母子に春は来るのだろうか‥。
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